eve-a60’s blog

ロンドンでの3年間の大学生活を記録したもの。

発音で泣いた話。

 

 

こんにちは。

 

 

 

突然、去年の記憶 ー ラーメンを食べながら泣いていた時の情景が頭に浮かんできたので、その頃の話を今回のブログのテーマにしたいと思います。

 

 

 

去年のファンデーションコース時代は有難いことに、わたくしトラブル三昧なライフスタイルを送らせていただいたので(皮肉)、記憶を掘り返せばすぐに涙、涙、涙、ついでに鼻水も ー 本当に色んなことで泣きました。

 

 

 

同級生達に「Yuka、尊敬するよ。私がもし同じ状況にいたら、絶対心折れてたわ」って賞賛されてしまうくらい、不運な出来事が立て続けに起きたんです。

 

 

 

課題の締め切り前にパソコンとビザが入った鞄を盗まれたり、二学期始まってすぐに熱を出して2週間も寝込んだり、そしてその2週間で最終課題に必要な授業を全て逃したり、試験前日に突然不安症が悪化して一睡もできないまま最終試験を受ける羽目になったり、、、

 

 

 

こんなのは、ほんの一例に過ぎない。まだまだあります。

 

 

 

でも、ここで全て紹介すると私のネタのストックが切れてしまうから、今日はその中の一つである「発音で泣いた話」のみ、お教えします。

 

 

 

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留学1年目 ー 語学学校に通っていた時は、自分の「日本人らしい発音」をそこまでコンプレックスだと思っていなかったんですね、私。

 

 

 

何故なら、その時の私は「英語に対する興味が全くない日本人」から、「英語を帰国子女並に使える日本人」まで成長させることに精一杯で、発音を気にする余裕すらなかった。

 

 

(今でも自分に帰国子女並の英語力があるのか、よく分かっていない。いつかちゃんとお金払ってTOFEL受けるわ。受験料値下げしてくんないかな......)

 

 

 

でも、「日本人はRの発音ができない」みたいな話をよく耳にしていたので、Rの舌の動きだけは一応意識していました。あと、YouTubeで「a, e, i, o, u」の発音の違いみたいなのも勉強しましたが、う〜ん、私の耳が悪いのか、あんまり理解できなかった。

 

 

 

(私、英語の試験でリスニングが一番苦手。人の話を集中して聞けないんです。小さい頃は、そのことについて大人から散々説教されました)

 

 

 

 

正しい発音を習得しないまま留学生活2年目にファンデーションコースを受けることとなった私ですが、初っ端からおったまげた! みんな、発音うまっ!

 

 

 

ファンデーションコースって、イギリスの大学に進学する留学生のための準備コースなんでネイティブスピーカーは一人もいないはず、なんですが......みんな、恐ろしいほど発音がイケてるんですね。特に中国からの生徒さんが!

 

 

 

中国語のアクセントが強いってこと、周知の事実ですよね?

 

 

 

中国人が語尾に「〜アル」をつけるのはアニメや漫画だけの話ですが、彼らのアクセントが外国語を使う際もなかなか抜けないのは本当。

 

 

 

もう20年以上日本で暮らしているうちのおかん(中国人)ー 日本人との会話ペラペラペラ〜ノでたまに新しい言葉発明しちゃいますってレベルの日本語を習得している彼女ですら、今だに職場で「発音がおかしい」って注意されてしまうんです。(おかん、一緒に頑張ろうな)

 

 

 

なのに、ファンデーションコースで出会った中国人留学生の9割が恐ろしく綺麗な発音で英語を話していました。贔屓目に評価してるんじゃないよ、本当に上手なんだから。

 

 

 

 

彼らから話を聞くと、中国都市部の高校には海外の大学に進学するコースがあって、そこで英語だけの授業を留学する前から受講できるんだとか。ついでに、「幼少期から専門の英語教師がいたから、ネイティヴ並みの発音はそこで習得したんだと思う」とのこと。

 

 

日本の高校にも「海外の大学進学コース」をどんどん取り入れてもらいたいですね。そしたら、英語や海外にもともと興味がある人だけじゃなくて、日本の教育制度が合わなくて悩んでいる人にも選択肢が増えて良いなって思うんだけど、これ友人に言ったら「じゃあ、あんたが日本の未来を変えるために政治家になって〜。支持するからさ〜」と返された。ははは(苦笑)。

 

 

 

そういや、私の中国にいる従兄弟も英語専門の幼稚園に通ってて3歳の頃から英語版のスヌーピーのビデオばかり観てるって聞いたことがあったわ。

 

 

 

その話に感化された母によって、私も小学生の頃に一年だけ近所の英会話教室に通わされたんですけど......その頃の私は英会話以前に人と会話する気がなかったので、そこで安くなかったであろう授業料に見合うほどの結果を得ることはできませんでした。うん、あの頃の自分を一発殴ってやりたい。

 

 

 

 

 

 

もちろん中国以外の国から来た生徒さんも、非常に綺麗な発音を習得された方々ばかりでした。(けれど、私がいたコースに通う留学生の7割が中国人だったから、「中国の生徒の発音うまっ!」というイメージが植え付けられてしまった)

 

 

 

 

そのような環境にいたら、「他人は他人、私は私」ポリシーを貫いてきた私でも、自分の発音の悪さをコンプレックスに感じて落ち込んでしまうわけでして......。 

 

 

 

 

授業でペアになった中国人のクラスメイトが私の意見を全く聞いてくれなかったことに対して「私の発音が悪いから、相手にしてくれないのかな」と悲観的な考えを抱いたり、またもや他の中国人の友達に「発音、日本人っぽくて可愛いね」と何度も言われて「こっちは、発音に可愛さなんて求めてないんだよ!」と反感を覚えたり。

 

 

 

 

このように、何事も発音のコンプレックスと関連づけてしまう始末。

 

 

多分、「可愛い」は嫌味で言われたんじゃないと思う。今はそう信じている。

 

 

 

 

 

酷い時は、発音のせいで人と喋るのが億劫になったりもしました。

 

 

 

 

そんな私の心境を理解していた韓国の友達は、「そんなに気にすることないよ。私だって完璧じゃないんだから」という優しい言葉と私が大好きな新発売のスパイシーラーメンで励ましてくれました。

 

 

 

 

で、その友達が茹でてくれたラーメンを食べながらボロボロ泣き出す私。

 

 

 

私がついさっき思い出したのは、まさしくこの時の情景。

 

 

泣きながら食べるスパイシーラーメン、美味しかったな

 

 

(それにしても、私、よう泣いてきたな〜。語学学校でも、別の問題で泣いて色んな人に励ましてもらったよ。ありがとう)

 

 

 

 

この「発音コンプレックス問題」はファンデーションコースが終盤に差し掛かった頃、無事に解決致しました。

 

 

 

私が発音を気にしなくなった理由は、自分の努力の成果を認めることができたからです。

 

 

 

3学期になって、私のエッセイの成績が急激に上がったんですね。これが大きな自信になりました。

 

 

 

あと、当時のイギリス人のハウスメイトから「話し方がすごくナチュラルになったね!」って褒められたのも、「あなたの考えが好き」と話の内容をよく評価してもらえたのも「発音」という一点から私の意識が逸れるきっかけになったんだと思います。

 

 

 

 

結局、発音を上達させるには、自分にとってアクセントが難しい単語を繰り返し口にするしかないわけで。

 

 

 

だから、発音を気にして喋るのをためらってしまったら、いつまで経ってもコンプレックスから抜け出せないんですね。

 

 

 

周囲の英語力を気にし過ぎてこんな根本的な点を見落としていたのか、と自分の盲目さに呆れ驚き、今はこうして懐かしみながら笑っているわけなんです。

 

 

 

 

現在の私は、「発音、アクセントの違い」を多種多様な文化を包括してきた英語という言語の特徴の一つとして楽しんでいます。

 

 

 

言語は生き物なので、それを扱う私に自信がないとついてきてくれないんですね。

 

 

 

「この人なら協力してもいいかな」と、Mr. English に信頼してもらえるよう、これからも私は日々精進します。

 

 

 

よろしくね。

 

 

 

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〜オマケのお話〜

 

 

 

 

ちなみに、アメリカ英語しか知らなかった私はイギリス英語のアクセントの静かさに最初びっくりしました。

 

 

イギリスでは淑やかな喋り方を美徳としているみたいなんですが、その点も含めてイギリスの国民性って日本人にかなり似ていると思いますよ。

 

 

 

 

他の例を挙げれば、大学の講義なんかで私とイギリスの友人が「お先にどうぞ」って席を譲り合っている中、「あ、じゃあ、お先に失礼するわ」ってもう一人のイランの友人が堂々と私たちがなかなか座ろうとしない席に真っ先に腰掛ける、ということが日常茶飯事で起きています。

 

 

 

その度に、私は「Yuka、あんたのそういうとこ、ほんと日本人だわ」と言われるし、私も「Jess (イギリスの友人の名前)、あなたこそ、The・British だよ」と言い換えすし、そんな私たちを「二人とも、謙遜しすぎ!」ってイランの友人が優雅に椅子に腰掛たままケラケラ笑ってるもんだから、おかしいですね。いつかこの三人で、漫才でも始めてみましょうか。

 

 

 

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